
高速水着の着方・脱ぎ方|爪を立てず、下から少しずつ整える
高速水着が太ももで止まったときは、腰や肩紐を強く引く前に、下の生地が十分に上がっているかを確認します。爪を立てずに生地を支え、下から少しずつ位置を整えるのが、着用時に共通する考え方です。
ただし、裾を折り返すか、どこを持つか、脚を通す順序はモデルによって違います。この記事では2026年9月9日に確認したメーカーの案内をもとに、共通する注意点と個別の手順を分けて説明します。手元の水着に付属する説明書と型番別の案内を優先してください。
大会前に一度着て、必要な時間と手順を確かめる
初めての着用を大会当日の招集前に行うと、途中で手順を調べる時間が足りなくなることがあります。事前に着用を試し、どの部分で時間がかかるか、補助が必要かを確かめておきましょう。
arenaのAQUAFORCE STORM着用案内には、初めて着る場合に20〜30分かかることがあると記載されています。これは同製品の案内であり、すべての高速水着に共通する所要時間ではありません。自分で試した時間をもとに、大会当日の予定へ着替えを組み込みます。
準備として、身体と水着の水気を取り、爪の欠けや指輪など、生地に引っかかるものを確認します。FINIS Australiaの着脱案内も、乾いた状態での着用と爪・指輪への注意を示しています。メーカー指定の着用手袋がある場合は、その案内に従って使ってください。
指の腹で支え、脚の下に残る生地を少しずつ送る
爪で生地の一点をつまんだり、腰の縁だけを引いて下半身全体を持ち上げたりすると、狭い範囲に力が集中します。ミズノの着用案内も、急に引くこと、一箇所へ強い力をかけること、爪を立てることを避けるよう示しています。
途中で止まったら一度手を止め、裾や太ももに余った生地がないか、左右で上がり方がずれていないかを見ます。上側を引き続けるのではなく、説明書の順序へ戻って整えてください。手伝ってもらう場合も、いきなり引いてもらわず、引っかかっている位置を共有します。
脚の付け根まで収まる前に、腰や肩紐だけを最終位置へ合わせようとしないことも大切です。どこまで上がったかを確認しながら、次の段階へ進みます。
裾の折り返しや持つ場所は、モデル別の案内で確認する
arena AQUAFORCE STORMは足首から段階的に上げる
STORMの公式手順は、足首から膝、脚の付け根へ数cmずつ生地を集めるように上げ、股の部分を密着させる流れです。薄い部分を爪でつままず、手袋や指の腹で扱うよう案内されています。
一度に腰まで引き上げようとせず、いま触っている部分に下から生地を送れているかを確かめます。購入したCP・MF、男女の型に合う図や説明書を見ながら進めてください。
ミズノGX・SONIC ROYAL/LITEは男女別の順序を見る
ミズノの公式案内には、女性用と男性用ハーフスパッツの着方が分かれて載っています。
女性用では、片脚を付け根まで通した後にいったん膝上へ戻し、もう片脚を通してから左右をそろえて上げる手順です。裾の滑り止めを最初に折り返す指示には、ROYALのみという注記があります。LITEを含むすべての型へ同じ折り返しを当てはめないようにします。
男性用も、前後にしわが残らないよう徐々に上げ、脚の付け根の位置を合わせてから裾や腰回りを整える案内です。女性用の途中手順を男性用へそのまま置き換えず、自分の型の説明を最後まで確認してください。
Speedo Fastskin Jammerは生地を支える位置も確認する
Speedo AustraliaのFastskin Jammerガイドでは、裾のグリッパーを返して片脚ずつ通し、指先でゆっくり均等に上げ、最後にグリッパーを戻す流れを示しています。薄い生地部分より接合部を持つという説明もあります。
これは同ガイドの対象製品についての案内です。他社製品や女性用、すべてのSpeedo製品で接合部を引いてよい、という意味には広げられません。国内で購入した型番の説明書もあわせて確認します。
肩紐が届かないときは、胴の生地を脇下まで上げ直す
女性用で肩紐をかけにくいときは、下半身と胴の生地が途中で止まっていないかを確認します。肩紐を強く引いて、胴全体を引き上げようとしないでください。
ミズノの女性用手順では、胴の生地を脇下まで上げてから片腕ずつ肩紐を通します。背中や肩紐の調整は補助してもらう方法も示されています。補助を頼むときは、急に引かず、本人が無理なく腕を通せるかを見ながら進めます。
正しい位置まで整えても痛みやしびれ、息苦しさが出る場合は着用を中断し、サイズとモデルを販売店に相談してください。圧迫を我慢して着続ける必要はありません。サイズの見直しは高速水着のメーカー比較とサイズ確認で整理できます。
脱ぐときは上からゆっくりめくり、脚を抜くときも急がない
FINIS Australiaの脱衣案内は、肩紐のある水着は上側から外し、身体からゆっくりめくるように脱ぐ方法を示しています。爪を使わず広い範囲で生地を支え、脚を抜くときは座って行うことも提案しています。
この考え方を参考に、脱ぐときも生地の一端だけを持って一気に下げないようにします。肩紐や裾の処理に個別の指示がある場合は、購入した水着の説明書を優先してください。
編集部からの実用上の提案として、脚を抜く場所は先に確保しておくと落ち着いて扱えます。水着を床に引きずらず、座る場合は安定した清潔な場所で行います。引っかかったら止まり、生地が丸まっている箇所を確認してください。足で水着を踏み、脚だけを強く引き抜く扱いは避けましょう。
レース後は着替えと水洗いまで予定に入れる
複数レースがある日は、次の出番まで高速水着を着続けるかも事前に考えておきます。日本マスターズ水泳協会は、締め付けの強い水着の長時間着用で体調を崩す例があるとして、長時間の着用を避けるよう注意しています。
着替え用の水着やタオルは、大会の持ち物チェックリストで確認できます。脱いだ後は濡れたまま長く放置せず、製品の表示に従ってすすぎと乾燥を行います。洗剤や脱水の扱いを含む手入れは、練習用水着と高速水着の洗い方・干し方を参照してください。


